評論家に聞く今世紀いまいちだったテレビ番組&テレビドラマ

新しいテレビ番組が発表された時、皆、興奮はするものの、数か月後には何もなかったかのように誰も話題にしていない…ということって結構ありますよね?番組の評判や視聴率が、あまりにも良くないと、テレビ局が途中で打ち切ってしまうことも少なくありません。一方で、批評家からは、こき下ろされたにも関わらず、ファンからの支持を得て数シーズン続く番組もあります。しかし、ほとんどの評判の良くないテレビ番組は、数話でお蔵入りになるのがオチ。今回は、映画評論家からの辛口評価を受けた2000年以降のテレビ番組リストをご紹介します。2005年のオオコケ作品は、かなりの衝撃でしたが、驚くほどひどい作品を作り出したという点では満点です。

2000年:『タッカー(原題)』

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NBCの『タッカー』は、2000年に放送を開始して、1カ月しかもちませんでした。親が離婚して、14歳のタッカーと母親は、クレアおばさんの家に引っ越す羽目になります。思春期に差し掛かりながら、望まない環境の変化に立ち向かっていく少年の、爆笑ストーリーになる予定でした。 テレビ評論家によれば、『タッカー』は『マルコム in the Middle』と『素晴らしき日々』を掛け合わせたような作品であり、これらのテレビドラマを真似ている感が否めません。バラエティ誌には次のように書かれています。「この作品は同じような系統であるものの、『タッカー』は、本筋から逸れ過ぎず、自然に、もっと予期せぬ展開を盛り込む必要がある。」

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2001年:『ブラックスコーピオン(原題)』

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当時アメリカでSFチャンネルとして知られていたチャンネルで、2001年に放送を開始した『ブラックスコーピオン』。日中は警察官として勤務し、夜は悪と戦うスーパーヒーローとして活躍する、ダーシー・ウォーカーを追います。このドラマは1シーズンしか放送されなかったのですが、それには理由があるのです。『ハリウッド・リポーター』誌のマイケル・ファーカッシュは、次のように評価しています。「この作品はストーリーが平凡で繰り返し気味。笑いの要素も弱く、明らかなギャクのみで、プロットにサプライズがまるでない。別の言葉で言えば、『バットマン』シリーズの笑いの要素を模倣しようとしている感じ。ただ単に、本物の武道の戦いとたくさんの爆発シーンを織り交ぜただけ。」

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2002年:『ザット'80sショー(原題)』

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『ザット'80sショー』が『ザット'70sショー』の直接的な続編でなくてよかったですよね。『ザット'80sショー』は2002年に放送を開始し、その期待を見事に下回りました。『ザット'80sショー』のプロットは、『ザット'70sショー』との関係がまるでなく、笑いにできる時代を思い出させる、ただの思い出番組のようになってしまっています。『タイムズ』誌のジェームズ・ポニウォジックは同番組を次のように評価。「『ザット'80sショー』には、すでに今までたくさんパロディーされてきたようなお決まりのステレオタイプに溢れている」。一方、『サンフランシスコ・クロニクル』では、「このドラマは、ちょっとしたアイディアを見つけて、それを限界を超えて引き延ばしただけ。笑いもなければ、登場人物の進展もなし、もう一度見る気にはなれない」、と評しています。

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2003年:『ルイス(原題)』

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『USAトゥデイ』紙が、『ルイス』の評価として発表したのはたった一言。「ゾッとする」。プエルトルコ人の俳優、ルイス・ガスマンが主役の同作は、文化的シチュエーション・コメディとして評論家を唸らせることが出来ませんでした。よくない意味であまりにも民族的なステレオタイプを押し付けすぎていて、5話を放送したところで打ち切りになっています。『ニューヨーク・デイリーニューズ』紙では次のように報道。「パイロット版の方が、通常のエピソードよりもうまい具合に特定の民族に対するジョークが活きているが、それでも機知には欠けている。ほとんどのジョークは、ただそこに存在しているだけに過ぎない。」

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2004年:『ハワイ(原題)』

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2004年にNBCでスタートした『ハワイ』ですが、元々制作した8エピソードのうち、7エピソードを放送しただけで打ち切りとなりました。『ハワイ』は、『ハワイ5-0』にインスパイアを受けた警察ドラマです。しかし、評論家の意見では、『ハワイ』は『ハワイ5-0』の足元にも及びません。『サンフランシスコ・クロニクル』紙では、次のように評価。「『ハワイ』は、『ハワイ5-0』の半分にも達していなければ、『私立探偵マグナム』のようなくだらない面白さもない。いい刑事ドラマが山ほどある中で、この作品は、笑いを引き起こすほどの興味をそそれないあほなことを平気で口にするような人達が作った、典型的な失敗作だ。」

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2005年:『異常犯罪捜査班S.F.P.D.』

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刑事ドラマで評論家の心をつかむのは、なかなか難しいようです。2005年の『異常犯罪捜査班S.F.P.D.』は同年放送を開始したドラマの中でも最悪の評価を得た作品。『異常犯罪捜査班S.F.P.D.』は、FOXで1シーズンのみ放送されたクライムドラマです。視聴者からはそこそこの評価を受けていますが、評論家の意見は異なります。『バラエティ』誌は同作を「出涸らしで独創性に欠ける」と称しており、『USAトゥデイ』は今シーズン最悪のドラマ」と結論付けています。作家たちがもう少しプロットと登場人物の進展に力を入れたら、また違っていたかもしれません。『デイリーニューズ』紙には次のように書かれています。 「驚きを盛り込もうと躍起になっていて、その結果魅力的なキャラクター、リアルな状況、革新的な謎の解決方法などの部分が欠けている。」

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2005年:『ゴースト 〜天国からのささやき』

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2005年は、どうやらワーストドラマで溢れかえっているようです。『ゴースト 〜天国からのささやき』も2005年に放送を開始し、打ち切りになるまで5シーズンが放送されました。しかし、放送開始当初から、この作品に対する評論家の意見は厳しいものでした。『ゴースト 〜天国からのささやき』では、ジェニファー・ラブ・ヒューイットが幽霊が見えてコミュニケーションをとることが出来るキャラクターを演じています。しかし、プレミアムでは、それほどの興味をひかなかったようです。 『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「ヒューイットにもこの作品にも、悪の要素がない。飽き飽きするような仕事をうまくやってのけたと、プロデューサーが自己満足しているだけだ」と評価。批評家たちがもっとも気に入らない点と言えば、不可思議ドラマにしては、感傷的すぎる傾向があるということです。

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2006年:『ティル・デス(原題)』

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『HEY!レイモンド』で成功を収めたばかりのブラッド・ギャレットのシットコムともなれば、高い期待を抱きたくなるかもしれません。しかし、2006年に『ティル・デス』が放送を開始すると、それは期待外れであることがわかりました。ギャレット演じる夫と23年間連れ添った妻のお話。しかし、そのようなお話を求めているなら、『HEY!レイモンド』で十分です。「メインの構造的な問題は、主人公夫婦もその他の夫婦も、あまり意味をなしていない。さらに、コメディであるのに、ギャレットを含め面白い人がいない」と、『USAトゥデイ』は評価しています。

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2007年:『ルールズ・オブ・エンゲージメント(原題)』

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Sony Pictures Museum
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CBSの『ルールズ・オブ・エンゲージメント』はなぜだか7シーズンも放送されましたが、放送中たくさんのネガティブなレビューの的となっています。様々な段階にいるカップルを追うドラマですが、『ルールズ・オブ・エンゲージメント』は『ティル・デス』と同じくらい最悪、とこき下ろされています。オリジナリティーに欠けるというところが原因、としているのが『シカゴ・サンタイムズ』紙。「『ルールズ・オブ・エンゲージメント』と『ティル・デス』には、同じようなメリットデメリットがある。良い部分は、キャスト、散発的に面白いセリフ。悪い部分は、おもしろくないセリフがありすぎるし、1955年の『ハネムーナー(原題)』の時代から続く似たような結婚生活シットコムで使い切ったようなストーリーラインを多用していること。」

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2008年:『ドゥー・ノット・ディスターブ(原題)』

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2008年の『ドゥー・ノット・ディスターブ』は、従業員の視点からニューヨークのホテルを追います。しかし、ホテルシットコムは、ディズニーチャンネルの方が向いているのではないでしょうか?『ドゥー・ノット・ディスターブ』への視聴者の反応はかなり悪く、3エピソードのみで打ち切り。そのシーズンに打ち切りが決定した初のドラマとなってしまいました。「大人の刺激的な番組に仕上げようとしたこの番組は、子どもっぽく、話のペースが悪いドラマになっている」と『USAトゥデイ』は説明。『シカゴ・トリビューン』紙では、「このドラマはひどすぎて、見るのが辛いだけでなくて、テレビ業界の将来が心配になる作品だ。」

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2009年:『メンタル:癒しのカルテ』

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『メンタル:癒しのカルテ』は、2009年に放送を開始した医療ミステリードラマです。視聴率が振るわずに、1シーズンで打ち切りとなりました。同ドラマは、病院の精神科に勤務するジャック・ギャラガー医師を追っています。患者の心の中に変わった方法で入っていくギャラガー医師。 『ニューヨーク・タイムズ』は次のように評価しています。「『メンタル:癒しのカルテ』のクリエーターたちは、ギャラガーを意地悪な性格の人物以上のキャラクターに仕立て上げることが出来ていない。そのため、逆方向へ向かっていって、ただの陳腐な話になっている。」残念ながら、『メンタル:癒しのカルテ』は『Dr.HOUSE』や『メンタリスト』のようにはいかなかったようですね。

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2010年:『シット!マイ・ダッド・セイス(原題)』

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作家であるジャスティン・ハルパーンが作成し流行したツイッターのフィード、「My Dad Says([補足] パパが言ったこと)」。これはかなりの人気を博して、このフィードに基づくドラマを2010年にワーナー・ブラザースが製作。ウィリアム・シャトナーは主演ということで、シットコムとしては新しいアイディアのように聞こえるかもしれません。しかし、『シット!マイ・ダッド・セイス』はオオコケ。シャトナーには不潔さが足りなかったのかもしれません。『ロサンゼルス・タイムズ』は次のように評価。「奇妙にも、実年齢79歳にして、シャトナーは72歳の男性を演じるにはエネルギーに満ち溢れていて、若々しすぎる。より大きな問題としては、彼は価値のあることを一つもしてないし口にしていない。プライスラインのCMからに出るほうがいい評価を得られるのではないか」。

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2011年:『チャーリーズ・エンジェル』

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リメイク版の制作発表を好ましく思わない人は、良いものに手を加えるべきではないとわかっている方々です。しかし、ABCはそれを理解していなかったのか、『チャーリーズ・エンジェル』の復刻版の放送を開始。型にはまった復刻版にならないように努力したようですが、70年代の定番ドラマで新しい視聴者の心をつかむことが出来ませんでした。「オリジナルにはエネルギーと魅力、くだらない面白さがあった。それらすべてが、復刻版では欠けている。」と評価した『USAトゥデイ』。 撮影したエピソードの半分に当たる4エピソードだけで打ち切りになったことも頷けますね。

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2012年:『ガイス・ウィズ・キッズ(原題)』

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Deadline
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子どもを育てる3人の男性の番組なら、おもしろいはずだと期待しますよね。しかし、そう思ったらちょっと大間違い。2012年の『ガイス・ウィズ・キッズ』は、1シーズンで打ち切りとなりました。精彩を欠いた脚本、典型的な登場人物、全体的なつまらなさ。今までおもしろい演技を見せてきたアンソニー・アンダーソンをもってしても、救われませんでした。 『サンフランシスコ・クロニクル』 では次のように評価。「スタジオ観覧者のリアクションをもってしても、このドラマはユーモアという点で最悪。そもそもユーモアが存在しない。」さらに、これでもかとばかりに、『ニューズデー』は、「見る価値なし。無視しましょう。」とコメント。結構散々ですね。

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2013年:『ダッド(原題)』

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父親中心のコメディは、テレビのジャンルとしては人気とは言えません。しかし、2013年にFoxにて『ダッド』が放送開始するまで、プロデューサー達はこのことに気づけなかったようです。セス・グリーン、ジョヴァンニ・リビシ、ヴァネッサ・ミニーロなどが出演する『ダッド』は、父親が自分達の家で住み始めて、生活が一変するテレビゲーム開発者のお話。『TVガイド』誌は次のように評価。「プロモで発表したように、失礼な発言をする父親たち。ただ、ドラマの最も不快な部分は、全体的にやる気がなくて、古めかしいこと。」

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2014年:『アイ・ウォナ・メリー・ハリー(原題)』

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Fox/Getty Images via ew.com
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リアリティーデート番組は、本質的に問題になりがち。2014年の『アイ・ウォナ・メリー・ハリー』も同様です。『ロサンゼルス・タイムズ』では次のように評価。「リアリティー番組という名の悪ふざけ。」ハリー王子のそっくりさんのハートをつかむべく、12人のアメリカ人女性が競うということだけが理由ではありません。「性差別的な型にはまったキャスティング。"わんぱく"な女子、自分で自分を"ビッチ"と呼ぶ女子、"おとぎ話に憧れる"女子…よくあるデート番組の典型。それに、汚いお金の要素が加わっている。同じようなリアリティー番組の『ジョー・ミリオネア』にあって『アイ・ウォナ・メリー・ハリー』にないのは、本物の恥の感覚だ」。(『タイム』誌)

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2015年:『ドクター・ケン(原題)』

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Angry Asian Man via Google Images
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『ハング・オーバー』と『コミ・カレ!!』で人気になった、ケン・チョン。ABCはチョンが率いる『ドクター・ケン』の放送を開始すると発表しました。チョンは実際に医師免許も持っているため、多くの人がこのドラマに期待。残念ながら、共演者を引っ張って行こうと、チョンは頑張りすぎてしまったようです。「ケン・チョンのキャラが過ぎる。チョンの狂ったようなエネルギーが、他のすべてを犠牲にして、ストーリーの枠組みを台無しにしてしまっている。」と、評価するのは『セントルイス・ポスト・ディスパッチ』。『USAトゥデイ』は次のようにコメント。「他のキャストも才能があり、他のシットコムでは語れないようなストーリーを語るチャンスがあった。だた、今のところその才能も機会も無駄になっている。」

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2015年:『ジ・アンオソライズド・フル・ハウス・ストーリー(原題)』

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91x via Google Images
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『セイヴド・バイ・ザ・ベル』のメイキングでテレビドラマ映画が製作された際、良いものも台無しになることがあるということは、皆さんよく思い知らされたはずです。しかし、これは驚き、2015年『ジ・アンオソライズド・フル・ハウス・ストーリー』が発表されたのです。これは、ボブ・サゲットの回想録に基づいています。このドラマがここまで失敗した理由は、わざとらしい『フルハウス』キャストのパクリが原因でしょう。『ニューヨーク・デイリーニューズ』は、「『ジ・アンオソライズド・フル・ハウス・ストーリー』は、(オリジナルの)爽快な部分だけを真似ている。残念ながら、良く描かれている部分が欠けている。完全に。」と批評。しかも、オリジナルの『フルハウス』への敬意が足りず、『フルハウス』テーマの浮かれた夢物語のようになってしまっています。

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2016年:『フラーハウス』

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Renegade Tribune
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『フルハウス』と言えば、ネットフリックスで復刻版を配信するとジョン・ステイモスが発言した際、90年代生まれの人達は歓喜したことでしょう。 しかし、きちんとした脚本に仕上がっているわけではなく、ただの再会となっていることがわかると、ファンの落胆はかなりのものでした。「『フラーハウス』は、過去のドラマの演者の今を見せる以外の何物でもない」と書いている『タイム』紙。プロデューサー達は、純粋にオリジナルのセットを再現して、オルセン姉妹以外のオリジナルのキャストをそろえただけなのです。ミシェルがいないことに加えて、故意に同じジョークを繰り返しすぎて、時の流れが考慮されていません。

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2017年:『マーベル・インヒューマンズ』

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Vox
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マーベールは映画で大成功を収めていますが、テレビ番組に関して言えば、映画と同じような驚きを観客から引き出すことが出来ていないようです。そのためでしょうか、ABCで放送を開始する前に、IMAXで公開された『マーベル・インヒューマンズ』。しかし、結果は惨敗。「マーベルの『インヒューマンズ』は素晴らしいくらいにひどい。ヒーローが大事故を起こすところを目撃するためだけに見る価値はある。ただ、皮肉っぽい面白さすらないんだ。単にひどい。つまらないという意味で悪いし、苛立つという意味でも悪い。マーベルの『インヒューマンズ』は非人道的だよ」。(『Yahoo TV』のケン・タッカー)

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2018年:『ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン』

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アマゾンは、シリーズ公開からたった1か月後、風刺的コメディシリーズの『ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン』の打ち切りを決めました。「アマゾンはオリジナルコメディを減らして、ドラマに力を入れたいだけ」という見解の人達もいますが、ただ単にパイロット版で得た期待を本編で裏切ってしまったことが打ち切りの原因と考えている人もいるようです。ただの覆面エージェントのストーリーを6時間分のドラマに引き延ばしたことに関しては、評論家たちはクリエイターのデイヴ・カラーハンを賞賛しています。しかし、シリーズはこれにて終了。自分自身を演じたジャン=クロード・ヴァンは、自身の格闘技のスキルを披露する別の舞台が必要なようです。

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1998~2002年:『V.I.P.』

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パメラ・アンダーソン主演のこちらのテレビドラマはご存知ですか?知らない人もたくさんいらっしゃるでしょう。彼女の知名度を上げた人気シリーズ『ベイウォッチ』終了後、アンダーソンは『レッスルマニア』と『サタデー・ナイト・ライブ』 に出演。その後、テレビシリーズ『V.I.P. 』が始まります。たまたまセレブの命を救って、ボディーガードとして雇われることになった、バレリー・アイアンズを熱演。アンダーソンの役は、ストーン・コールド・スティーブ・オースチン、 ジェリー・スプリンガー、ジェイ・レノなどを警護します。2002年に、打ち切り。

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2001年:『XFL』

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アメフトとレスリングをかけ合わせたスポーツを考案した、NBC、UPN、TNNのテレビ局。全くいい考えとは言えませんよね。 1シーズンのみで終了した『XFL』は、スポーツのスキルというよりも、クレイジーなカメラワークとセクシーなユニフォームを着たチアリーダーがすべて。ケビン・カウビハーン、コーリー・アイビー、マイク・ファーリーなどは、実際にNFLでもプレーしています。 1年目でNBCが契約を破棄。『XFL』の一部を保有していたWWEのオーナーのビンス・マクマホンは、同番組に関して「大失敗」とコメント。しかし、マクマホンはこの失敗から教訓を得ることが出来なかったのか、2020年に番組を復活させる計画を立てています。

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2002~2003年:『ヒドゥン・ヒルズ』

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『Surviving Suburbia』という本が原作のテレビ番組、『ヒドゥン・ヒルズ』は、郊外に住む2組の夫婦を追います。プロデューサー達がキャラクターとストーリーをセクシーに仕立て上げようとしすぎたため、ソフトボールの試合やベイクセールなどのイベントが浮いてしまっています。多くの視聴者たちはドラマのコメディ部分が理解できず、1シーズンで打ち切りとなりました。このシットコムの評価は低く、NBCの汚点です。残念ながら、すでに撮影済みの5エピソードがお蔵入りになってしまいました。

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2004年:『カム・トゥー・パパ(原題)』

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『ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン』同様、視聴者は1ヶ月もしないうちに『カム・トゥー・パパ』を見限ったようです。周りの人が仲良くしてくれないという悩むを持つ、新聞社に勤務するトム・パパを追う同作。元NBA選手のジョン・サリーが郵便局員の役で出演していますが、この2人の間の化学反応がイマイチ。実はスティーヴ・カレルも出演していますが、覚えていらっしゃらないでしょう。何しろ、『カム・トゥー・パパ』は短命で、2004年6月3日~24日の間のみの放送で幕を閉じました。

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2005年:『ラブ・インク』

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デートサービスを経営するような仲介人であれば、自分の恋愛なんてお手の物、と思うかもしれません。しかし、2005年のシットコム『ラブ・インク』では違います。 ビジー・フィリップスなどの力のあるキャストが出演。このドラマでは様々な人種の演者がキャスティングがされていて、ラテン系の若者の視聴率が高かったものの、『ラブ・インク』は長続きしませんでした。1シーズンで打ち切り。アフリカ系アメリカ人の出演者が少なすぎることが原因の一端、と評論家は指摘しています。現代のハリウッドでも、人種の平等な出演割合というのはまだ議論がされています。2005年時に、まだきちんと考慮されていなかったとしても驚きではないですよね。

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2005年:『ウォー・アット・ホーム(原題)』

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機能不全を起こしている家族が中心のシットコムは、テレビ界に置いて前例のない作品とは言えません。2シーズン続いたにも関わらず、評論家に叩かれた原因は、おそらくそこにあるのではないでしょうか。『サンフランシスコ・クロニクル』は次のように評価しています。「テレビで使い古されたジョークを使いまわすのではなく、もっといいジョークに時間を投資していれば、普通の番組になっていただろう。実際は、そうならなかった」。一方、『エンターテインメント・ウィークリー』は、「人種、性癖に関して、フランクで大胆になっているつもりの進みの遅いコメディ。ただ単に軽率で疲れる危うい作品になっている。」と評しています。

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2006年:『ザ・ゲーム(原題)』

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『ザ・ゲーム』は4シーズンに渡って放送された人気の番組ですが、当初評論家たちからの反応はイマイチでした。『ガールフレンズ(原題)』のスピンオフ作品である『ザ・ゲーム』は、彼氏のプロアメフト選手としてキャリアを応援するために、自分のキャリアを一時諦める若い医学生の話。『ボストン・グローブ』紙の評価は的を得ています。「この新しいCWのシリーズは、すぐ蒸発してなくなるような軽率なジョークを投げかけて、女性が男性に従うような状況に誘い込んでで、何の後味も残さない」。3シーズン放送後に、CWが番組を打ち切ったのも納得です。ただ、強いファンベースがあったため、その後BETでシリーズが続行されています。

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2006年:『恋するアンカーウーマン』

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シカゴのニュースレポーターを追うロマコメ『恋するアンカーウーマン』は、魅力的なレベッカ・ローミンが主演。『恋するアンカーウーマン』は、2006年にThe WBがCWに移行するまでで放送していました。残念ながら、この移行期を乗り切れなかった『恋するアンカーウーマン』。このドラマの失敗には、その脚本に問題があるようです。『ニューヨーク・デイリーニューズ』のコメントを見てみましょう。「キャストは素晴らしいし、ローミンは強い信念を持って役に取組んでいる。まさにコメディードラマに必要なことだ。脚本がもっとよく書かれていたら、俳優たちも問題なく演じ切れていただろう」。

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2007年『フラッシュ・ゴードン』

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2007年にSFチャンネルで放送された『フラッシュ・ゴードン』。アメリカはスーパーヒーローを好む傾向にあるものの、残念ながら期待に沿うことはありませんでした。1930年のコミックにゆるく基づいていてる『フラッシュ・ゴードン』では、スター俳優にエリック・ジョンソンを起用。彼は『ヤング・スーパーマン』の役の方が向いていたようです。ドラマのすべてがちぐはぐ。『フラッシュ・ゴードン』は脚本が悪い。キャスティングも悪い。カナダの林での安っぽい撮影。『フラッシュ・ゴードン』はファンタジーの落ちこぼれのようで、SFチャンネルのイメージを悪くした」。(USAトゥデイ)

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2007年:『サンズ・オブ・ハリウッド』

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A&Eネットワークはアリティー番組部門に手を出さず、E!やTLCに任せておいた方が良いのかもしれません。A&Eが2007年に『サンズ・オブ・ハリウッド』の放送を開始した際、全く注目を集めませんでした。 『サンズ・オブ・ハリウッド』は、キャリアを追い求める、ランディ・スペリング(アーロン・スペリングの息子)とショーン・スチュワート(ロッド・スチュワートの息子)を追います。番組に対して一つも良いことが思いつかなかった、『ロサンゼルス・タイムズ』紙。「 『サンズ・オブ・ハリウッド』は、誰も気にしていない疑問への答え。脚本を書くこともなく、演じることもなく、何にもしない本物のハリウッドのボンボンを"鼓舞"したらどうなるか、という疑問だ。」

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2008年:『ママズ・ボーイ(原題)』

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自分の恋愛事情に母親が介入するなんて、最悪ですよね。理由は不明ですが、そんなテレビドラマを製作しようと考えた、ライアン・シークレスト。『ママズ・ボーイ』は、1シーズンしか続かなかったNBCのリアリティ番組です。はじめから前途多難だったこのリアリティ番組ですが、多様な出演者とその母親でさらに傷を広げてしまいました。「このくだらないリアリティ番組には、人種差別主義者の母親が出演している。さらに、明るいだけの典型的な尻軽女。道徳的に見苦しい。」(『エンターテインメント・ウィークリー』)

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2008年:『ファーマー・ウォンツ・ア・ワイフ(原題)』

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2008年は、リアリティ番組にとっておかしな1年となりました。『ファーマー・ウォンツ・ア・ワイフ』を放送したCWも例外ではありません。 イギリスのテレビ番組を元にした同名の番組では、10人の大都市出身女子が、独身の農家の男性をめぐってた火花を散らします。この茶番は全8エピソードで、ニールセンのランキングでは最下位という結果に。「ただの余興。男性が10人の若い嫁候補を、ヤラセのばかばかしい農業系チャレンジを通して品定めするような番組にはそれ以外言うことなし。女の方は、別れたときに『ピープル』誌に名前が載るのがオチ。」

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2009年:『イン・ザ・マザーフッド』

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ウェブシリーズが人気になった時、プロデューサーが正式なテレビ番組にして利益を得ようするのは当然でしょう。残念ながら、『イン・ザ・マザーフッド』のテレビ版はうまく行きませんでした。このドラマは、異なる子育て法を持つ3人の母親を追います。 このABCのシットコムは成功とは言えず、2009年に7エピソードのみ放送されました。「『イン・ザ・マザーフッド』は、感じが悪くてうそっぽい3人の女性の、おもしろくもなく共感もできない話」。(『USAトゥデイ』紙)たくさんのプロモーションが行われたにもかかわらず、失敗の一端はプロットよりも作品の商品としての売込みにあったようです。

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2009年:『ザ・クーガー(原題)』

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バツイチの4人の子を持つ成功者の女性のハートをめぐって、20代の男性が競い合う、というリアルデート番組。おもしろいヒット番組になりそうな響きですよね。しかし、そう上手くはいきませんでした。『ボストン・グローブ』の評論家は次のように評価。「これらすべての素材を駆使すれば、『ザ・クーガー』は面白くなるはず。それなのに、真面目にとらえすぎて、悲しくすらなってくる。」ヴィヴィカ・A・フォックスが司会を務める同番組は、8エピソードで幕を閉じました。年上の女性たちがテレビを使って若い男性とのロマンスを追い求めるという点に、視聴者たちは気持ち悪いと感じたのかもしれません。

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2010年:『ハイ・ソサイエティ(原題)』

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『ゴシップガール』のような番組の成功を考えると、ニューヨークの実際の名士の話はうまくいくと思うかもしれません。しかし、そのような期待通りにいかなかったのが、『ハイ・ソサイエティ』。ティンズリー・モーティマーにフォーカスしたCWの番組ですが、ニューヨークの名士の生活は『ゴシップガール』などで描かれるほどは面白くなかったようです。放送されたのはわずか8話。「ひどい人間に関するひどい番組」。(『ピッツバーグ・ポスト・ガゼット』)彼女のひどい社交サークルに比べると、ティンズリー・モーティマーは落ち着いていた方だ、ということで、多くの評論家は意見を一致させています。

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2010年:『ディープ・エンド(原題)』

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ABCで2010年の初めに放送開始した『ディープ・エンド』は、1か月後に打ち切りになります。ロサンゼルスの有名事務所で切磋琢磨する、1年目のアソシエート弁護士を追ったリーガルドラマ。 『ディープ・エンド』に欠けていたのは、オリジナリティーです。 『サンフランシスコ・クロニクル 』紙は直球のコメントをしています。「『ディープ・エンド』はあほらしい。明らか過ぎてばかばかしくて、演技も最悪」。一方、『ロサンゼルス・タイムズ』は、「 ひどい構成、お粗末な脚本、やる気のない演技。『ディープ・エンド』ははじめから最後まで悪いこと尽くし。」と批評しています。

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2011年:『ヘイター(原題)』

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CWの『ヘイター』は、2011年のワースト番組とも言われています。マリオ・ロペスがホストする1時間の番組は、セレブたちが自分たちの「ヘイター」達と対峙して、好きになってもらったりその考えを変えさせたりしようというコンセプト。撮影された6エピソードのうち4エピソードのみが放送されました。番組はそれほどひどかったんです。 2流セレブ達の自暴自棄の姿勢を利用したとして非難された同番組。「騙されないし、見たくない。『ヘイター』をヘイト(嫌う)するならそれでよし。こんなひどい番組に出演したい人なんていない」。 (『TVガイド』)

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2011年:『アイ・ヘイト・マイ・ティーンエイジ・ドーター』

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Foxの『アイ・ヘイト・マイ・ティーンエイジ・ドーター』は、ひどい子育て模様を描いたドラマのように聞こえますが、まさにその通り。しかし、それをうまく丸め込むだけの質に欠けています。高校時代に自分たちを苦しめたような女子になっていく娘にを抱える、シングルマザー2人を追う同作品。『アイ・ヘイト・マイ・ティーンエイジ・ドーター』は、おもしろいよりも、女性嫌いに聞こえてしまうジョークで印象を悪くしてしまいました。『面白くはなるはずだか、不器用に頑張りすぎていて、自信のない不適切な母親のおかしな投影を、グロテスクな風刺にしてしまっている」。(『ニューヨーク・タイムズ』)

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2012年:『ワーク・イット』

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ABCの『ワーク・イット』は、2012年1月3日に放送を開始し、2エピソードを終えたところで打ち切りになりました。『ワーク・イット』は、マネージャーにクビを切られた2人の男性の話。2012年の経済状況や労働市場の中で苦しむ2人は、女装して仕事を維持しようとします。おもしろく聞こえるかもしれませんが、視聴者を楽しませるほど、脚本と演技が面白くなかったようです。「『ワーク・イット』は、理解できないほどひどい。ウィットに欠けるし、センスがないし、演技もひどい。脚本もなってないし、監督も不器用だし、照明もイマイチだし、コスチュームもダサい」。(『USAトゥデイ』)