この期間の外出や今本当に気を付けなければいけないこととは
一人が感染することにより、さらに3人が病気になると言われている現状。2020年3月11日、世界保健機関（WHO）は、この状況をパンデミック（大流行）と宣言しました。
専門家は、出来る事から予防措置を取ることを勧めています。正しい手の洗い方から公衆トイレの清潔さを保つことまで、ウイルスに感染するリスクを減らすために多くの方法があります。ちょっとした外出や今後、まだ旅行を計画している人にぜひ読んでもらいたい記事です。
その旅行、本当に必要？
旅行に行くときは、いつもその旅行の危険性や治安を考えてから行動するべきです。現在は、不要不急の外出や旅行なんてもってのほかです。危険ではない地域だからといって、旅行に行くのは、あなたがその被害を広げる要因となりかねません。
現状の状況が落ち着けば、また普通にみんなと旅行できる日はやってきます。その日を信じて、今は少しでも家にいる事、家で出来ることを考えましょう。どうしても飛行機などに乗る移動が生じる場合は、万全な対策で臨むましょう。
クルーズ旅行は？
海の上をのんびりと好きな人と航海できたら、それほど幸せな時間はないですよね。ただ、クルーズ船のリスクも考えないといけません。クルーズ船は、多くの人が密閉された狭い空間に何日も閉じ込められるため、空気の通りがあまりよくありません。
また、慣れない長時間の船旅は、体調が悪くなることも多く、免疫力も下がってしまいます。今後も、クルーズ船の旅行では、体調を万全に、且つ考えられるリスクに適格に対応した状態で参加するようにしましょう。
公衆トイレは、どこもかしこも触らない
一般的な考えに反し、公衆トイレの中で最も細菌が侵入しやすい場所は、トイレの便器自身ではありません。2011年のPLoS ONEの研究によると、最も汚い場所は、トイレの取っ手、ドア、蛇口、ペーパータオルディスペンサーなど、頻繁に触れる場所であることがわかりました。これらの表面に触れないようにするには、触る前にペーパータオル代用して掴むようにしましょう。
ドア、シンクの取っ手、ソープディスペンサーを使うときは、ペーパータオルを持ってください。また、微生物学者のチャールズ・ゲルバ氏は、床の上に持ち物を置かないようにしないことを呼びかけています。カバンは、取っ手にかけておくか、肩から掛けられるかばんを使いましょう。
マスクは必要か
マスクをすることは、今も尚、各国では見解が異なっています。多くの一般市民が買い占めてしまうことにより、本当に必要な医療従事者に回らなくなってしまうという意見もあります。ただ、マスクをすることで感染を防ぐことが出来るという科学者もいます。
今は、布マスクや自分で簡単に手づくりできるマスク動画もYouTubeなどにたくさんあります。店頭でマスクを買い占めるのではなく、みんなが平等に使用できるように、考えながら思いやりを持って行動しましょう。
手は正しい洗い方で洗おう
手早く手を洗うだけでは、病気から身を守ることはできません。CDCによると、少なくとも 20秒間、手を洗う必要があります。また、指と爪の間をこすることを忘れないでください。「Happy Birthday」の歌を2回またはアルファベットの歌を歌うことで、20秒は計算することができます。
また、公衆トイレでは、ペーパータオルで手を乾かすようにしましょう、と世界保健機関（WHO）は言います。流し台に取っ手がある場合は、同じペーパータオルを使って蛇口を止める。そうすることで、手についた細菌の数を大幅に減らすことができます。
缶ジュースは飲む前にきれいに
ガソリンスタンドや自動販売機で缶ジュースを買ったら、飲む前に一度立ち止まりましょう。2013年、とある研究者が缶のタブ上部の細菌テストしたところ、いくつかの種類の細菌が検出されました。流行のウイルスは、金属に繁殖することもできるので、飲む前に飲み物を拭いた方が、念のためでしょう。
感染症の専門家博士セドリック・スパックは、飲む前に蛇口の下で缶をすすぐことを勧めてます。流し台が近くにない場合は、ティッシュや清潔な乾いた布を使用してふき取るようにしてください。また、缶を開ける前には、穴や割れ目がないかを必ずチェックしてください。
正しい除菌剤の購入を
手の除菌剤は、今も飛ぶように売れているが、中には効果のないものもあることを念頭に置こう。CDCによると、手の除菌剤は、効果的だが少なくとも60％のアルコール含有量を必要とするとしています。つまり"アルコールフリー"の消毒液は推奨されていないということです。また、手洗い同様に、ベストな結果を得るためには少なくとも20秒間消毒剤で手をこする必要があります。
また、Pinterest等のレシピから独自の消毒液をDIYしようとしたりするのはあまり好ましくありません。ほとんどのウォッカは、十分なアルコール含有量がないからです。そして、除菌剤は、手を洗うのと同じくらい効果的なのではなく、ただ何もしないよりはマシだというくらいの意識を頭においておくようにしましょう。
携帯が一番不潔
Journal of Hospital Infection誌は、流行の細菌は、ガラスや金属に9日間まで生き続けることができると報告しています。残念ながら、それはあなたの携帯電話にも含まれています。携帯電話が汚れていると、手を洗ってもその効果はあまり意味がありませんし、アリゾナ大学によると、携帯電話は、トイレの便座よりも多くの細菌を持っていると言います。
可能であれば, 携帯電話は毎日きれいにしてみてください。アップルとサムスンは、軽い水と石鹸でマイクロファイバーの布を使用して、ふき取ることを勧めています。掃除の前には、必ず携帯電話のプラグを抜き、ケースを外します。マイクロファイバーの布は、画面を損傷する可能性もあるので、十分に考慮しましょう。
除菌シートを持ち歩こう
飛行機や電車の座席は、毎日多くの人が触れています。手っ取り早い除菌方法として、移動中は、除菌シートを携帯するようにしましょう、とメディカル・オフィス・オブ・マンハッタンの創始者であるロバート・セガール博士は言います。飛行機の座席、シートベルト、トレイテーブル、肘掛け、タッチスクリーンなどを拭くことによって、病気になるリスクを下げることができます。
ホテルに宿泊する場合は、いろいろなものの表面を拭くのに十分な量のシートを持参しましょう。2012年の調査によると、ホテルの部屋の81％には、糞尿や唾液などが掃除された後も含まれてるといいます。部屋に入ったら、ドアの取っ手、蛇口、カウンターの上部、トイレの取っ手、リモコン、ベッドサイドのテーブルなどを消毒するようにしましょう。
ティッシュは常に持参を
外出中は、ポケットティッシュを持ち歩くことが非常に重要です。くしゃみや咳をする際に、ティッシュを使用することによって、周りの人に感染させるリスクを減らすことが出来ます。バージニア大学医学部のジャック教授によると、細菌やウイルスは、布の上にアクティブなまま残っていると説明しています。きちんと捨てることも忘れないようにしましょう。
The Children's Hospital of the King's Daughtersによると、ティッシュを使用した後は、細菌を除去するために、できるだけ早く手を洗うようにとのことです。また、くしゃみをする際に、ティッシュがない場合は、咳を腕部分で隠してするようにしてください。
顔をむやみに触らない
平均して、人は1時間に23回顔を触っていると言われています。そして、私たちの手はウイルスや細菌に感染する可能性がかなり高い状況にあると感染制御の専門家協会は言います。口、鼻、目を触ることで細菌を広げていることを自覚しましょう。
ヴァネッサ ・ ラベ、NYU の医学科の助教授は、顔に触れることを止めるためにいくつかの方法を紹介しています。かゆみを感じ、顔を掻く必要がある場合に備え、ティッシュを持ち歩いて対処し、手で顔や髪の毛ををいじる癖がある場合は、ストレッチなどをして気を紛らわせましょう。
爪は短く清潔に
今の時期、爪を切るのを必ず忘れないようにしましょう。ペンシルベニア大学の皮膚科の研究者によると、何千もの細菌が爪の間には潜んでいます。アメリカ感染症協会の広報担当者アーロン・グラット博士によると、爪はウイルスを運ぶこともできますと言います。
グラットは、"爪は、自分にとって快適な最短サイズに保つべきである"、"爪の下の汚れがウイルスを運ぶ可能性があるからだ"と主張している。爪の中も手を洗う際に、こすることを忘れないようにしましょう。
先のイベントのスケジュールも確認を
ウイルスのため、世界中で様々なイベントやアトラクションが閉鎖されています。これには、オリンピックや夏の多くのフェスティバルも含まれます。どのイベントがキャンセルされたのかを事前に知っておくことで、数か月先に予約している旅行もキャンセルすることが可能です。直前になって気づき、時間やお金を無駄にしないようにしましょう。
また、他国で閉鎖がされていない土地でもキャンセルされる可能性もあります。また、感染するリスクを冒してでも行くかは非常に重要な決断です。旅行は、スケジュールしなおすことで、またいける可能性があります。あなたの命は、一つしかありませんよ？
緊急事態で渡航する場合は、トラベルクリニックの利用を
行ったことのない国に行く場合は、出発の少なくとも6週間前にトラベルクリニックを訪れましょう。トラベルクリニックでは、処方箋をもらったり、適切な予防接種を受けたり、その国について学んだりすることができます。また、旅行中に避けた方がよい地域や食べ物についてもアドバイスしてくれます。
お近くの旅行診療所を探すには、国際旅行医学協会（ISTM）をオンラインで検索してください。これらのクリニックは、医師であっても追いつくのが難しい世界中の医療事情について最新の情報を提供している、とエモリー大学医学部教授のフィリス・コザルスキー博士は言います。
飛行機内ではマスクは必須
多くの旅行者は、飛行機の空気ろ過システムがウイルスを拡散させることを心配しているます。パデュー大学によると、飛行機のエアフィルターは、クルーズ船のフィルターよりもはるかに効果的だと言われていますが、さらに自身の安全を確保するためには、飛行機の中でもフェイスマスクの着用を怠らないことです。
"フェイスマスクは、細菌の広がりを呼吸器にもたらすことを妨ぎます。"と旅行医学の専門家ルイ教授は言う。乗客がマスクを身に着けていることは、現在は自然なことである。ただし、紙マスクを再使用したり、他の誰かに借りたりはしないでください。
旅行保険の確認を
旅行保険は海外での医療費をカバーすることができる、と旅行保険の専門家であり、セブンコーナーズのCEOであるジャスティン・タイズダル氏は言う。現状は、「どんな理由でもキャンセル」を選択しましょう。早い決断により、前払いされた費用の50％から75％を返金してくれます。
クリストファー・エリオット（Christopher Elliott）、エリオット・アドボカシー（Elliott Advocacy）の創設者は、旅行保険は不安を解消してくれるもだと言います。あなたが病気になったり、家に急ぐことにした場合の「最悪のシナリオ」のための価格とカバー範囲を比較します。
水分補給は大切に
多くの旅行者は水を飲むために休憩することを知りません。しかし、水は体内の毒素を排出してくれるので、病気を撃退するためには欠かせません。スポーツ医学の医師であるジョン・バトソン博士は、旅行中の水分補給を強く推奨しています。
出発前に水分補給をし、水筒を持ち歩くようにしましょう。甘い飲み物やカフェイン入りの飲料は避けてください、と内科の専門家シーマ博士は言います。あなたが思っているよりも多くの水分を失っています。と彼女は説明しています。
寝て、寝て、そして寝る
飛行機の中で45分間座っていても、19時間も座っていても、旅は疲れるものです。睡眠不足になると、免疫システムがうまく機能しなくなります。できれば一晩に7～8時間は睡眠をとるようにしましょう。全米睡眠財団（National Sleep Foundation）によると、30分の昼寝は、病気になる可能性が低くなる可能性があるとのことです。
時差のある地域に旅行をするときは、新たな睡眠スケジュールを準備することが必要と、ジョン・ホプキンス医学は言います。旅行の3日前は、毎晩の就寝時間を1時間早めにしておきます。そうすることで、体内時計が別の時間帯に適応するようになることでしょう。
予防注射を忘れずに
2020年3月時点では、現状のウイルスを撃退するワクチンはありません。しかし、インフルエンザの予防接種を受けることで、「非常に重要な間接的な効果」が得られる可能性があると、エール大学のアルバート・コー博士は言います。インフルエンザの患者数が減れば、必然的に現在パンク状態の病院スタッフも安心するだろう。
ノースウェルヘルスのグローバルヘルスのディレクター、エリック博士によると、インフルエンザと他の細菌の両方に同時に感染することは「驚くほど稀」だと言います。
健康な食生活
この家にいる時間を利用して、おやつやデザートをいつもよりたくさん食べたくなりますが、それは免疫力の助けにはなりません。The American Journal of Clinical Nutritionによると、不健康な食生活は免疫力を低下させる可能性があります。食事に気をつけないと、感染の可能性が高くなります。
オレゴンクリニックでは、旅行中はタンパク質と抗酸化物質を摂取することをお勧めしています。ブルーベリー、サツマイモ、パプリカなどの色とりどりの果物や野菜には、免疫力を高める抗酸化物質が含まれています。
病気の人には接触しない
体調が悪いと感じたら、外出は控えましょう。同様に、外出中に他の誰かが病気のようであれば、多くの人に迷惑がかかってしまいます。病気にかかりやすい傾向がある人の場合、CDCは、ハグ、キス、または握手などの緊密な接触行動をすべて避けることを勧めています。
くしゃみは腕で受け止めてもらうのが、ウイルスを封じ込めるための最も効果的な方法です。また他の人も他人が咳やくしゃみをしたら、その場を離れるようにしましょう。そして、特に気になる場合は、手袋やフェイスマスクを着用し、病気の人に頻繁に触れるものを消毒しましょう。
休みは積極的にとる
常日頃から、スケジュールを詰め込みすぎないようにする必要があります。2012年、PLoS ONEに掲載された研究では、ストレスが免疫システムに悪影響を及ぼすことが指摘されています。忙しいと、体がウイルスを撃退する力が弱くなる可能性があります。
Center of Anxiety and Mood Disordersでは、心の状態を安定させるためのいくつかのテクニックを推奨しています。心を落ち着かせる音楽をかけたり、十分な睡眠をとったり、ゆっくりと呼吸をして心を落ち着かせるための休憩を定期的にとりましょう。また、定期的な運動をすることでストレスを解消することができます。
ビタミン摂取は重要
栄養素が不足している場合は、ビタミンサプリメントが免疫力を強化することができます。免疫学の教授であるシーナ・クルイックシャンクは、ビタミンDを推奨しています。 冬になると曇り空ではビタミンDが制限され、ウイルスに感染しやすくなります。
免疫サプリメントには脂肪酸が含まれており、これも免疫力を高める可能性があるとオレゴン州立大学は言う。あまり関係ない栄養素はビタミンCです。「ビタミンCは、水溶性であり、免疫力をあげるサプリではない」とガーディアン博士は語ります。この二つのサプリであればビタミンDを選択しましょう。
窓際の席のほうがいい？
飛行機の座席を選べるのであれば、窓側の席を選びましょう。2008年に臨床感染症ジャーナルの研究では、人々は窓側の席だとノロウイルスに感染する可能性が低いことがわかりました。通路側の席に座っていた人は、より多くの人と接触していたので、病気になる可能性が高くなったようです。
病気の感染が気になる方は窓際の席を予約しましょう。ただし、どこに座っていてもそんなに大きな違いはありません。世界保健機関（WHO）は、航空機を介して病気が感染するリスクは低いと報告しています。飛行機の高効率微粒子フィルターは非常に効果的なのです。
リスクを本当に理解してる？
専門家によると、80％は軽症で、14％は病院に搬送されるほど重症で、5％は重症で臓器不全に至るとされています。致命的なケースは、50歳以上の人々と自己免疫疾患などの基礎疾患を持つ人々に起こります。
リスクをきちんと把握しましょう。慢性疾患を持つ人は、重篤な感染症のリスクが高くなります。自分が保菌者になる可能性も高いので、常に周囲のことも考えて自分の行動に責任を持ちましょう。
キャンセル料のかからないホテルや飛行機の選択を
信じられないかもしれませんが、一部のフライトはキャンセルの払い戻しをしてくれません。航空会社は現在の状況を「特別な状況」とみなしており、一部の国では全額の払い戻しが免除されています。予約したフライトが払い戻しをしてくれるかどうかを必ず確認しましょう。
ホテルについても同様です。Business Travellerによると、ホテルや国によって条件が異なるため、飛び乗ることを決めても返金されない場合があるとのことです。幸いなことに、旅行保険はこれらの判断を助けることもできます。
人混みは避けよう
マラソンやイベントなど、多くの組織的なイベントがこの影響によって中止になっています。ワシントン大学の感染症教授であるヘレン・チュー氏は、これを "賢明な選択 "と話しています。もちろんですが、非常に混雑した場所は、避けたほうが賢明です。
CDCによると、ウイルスはくしゃみや咳を介して空気中の182cmをも拡張します。他の人との距離を2ｍを保つ理由はここからです。あなたの行動がどれだけ他の人のためになるか理解できていますか？
子供用除菌シートではなく、大人用除菌シートの利用を
消毒用のおしりふきは欠かせませんが、多くの人はベビー用のおしりふきで十分だと思っています。しかし、それは正しいとは言えません。除菌シートやアルコールにより、菌を殺すことが出来るので、低刺激のものでは残念ながら効果が薄いといえるでしょう。
感染を回避したい場合は、接触部分が多い物の消毒をすることを勧めてします。電車の座席、ドアノブ、オフィスの家具などがこれに該当します。消毒用に特別に設計された除菌シートはあればを購入することをお勧めします。
海外で病院に行く勇気があるか
海外旅行中に体調を崩したり、物資が足りなくなったりしたときに、安心して病院に行くことができますか？旅行中に起こる怪我や病気のリスクはたくさんあります。国際旅行者医療支援協会（IAMAT）のダフネ・ヘンドビー氏によると、どの病院が利用できるかは、保険会社に確認したほうがよいといいます。
保険証は、必ず持参しましょう。必要な書類は、その国の母国語で印刷しておきましょう。ウィルスの流行で旅行が遅れても、治療や予防のための医療品を手に入れることができます。
情報に操作されすぎないで
2020年3月5日、感染症専門家のAbdu Sharkawy氏は、情報によるパニックは、おそらく病気そのものよりも危険だとツイートしました。意図的でなくても、多くの情報を得て不安に煽られることが多くなるのも事実です。
ストレスがいかに免疫システムを低下させるかを覚えているでしょうか？ウイルスを心配しすぎると、この期間を台無しにするだけでなく、他の病気になる可能性もあります。信頼できる情報源だけを読んで、自分自身を楽しむことを忘れないようにしましょう。
