アメリカで報道されている東京オリンピックにまつわる事実 ?

1年のうち、いつだってワクワクするスポーツイベントがある。1月にはスーパー・ボウル(フットボール・リーグの優勝決定戦)があるし、春になればマスターズ(ゴルフ)やデイトナ500カーレース、秋になればワールドシリーズ(野球の優勝決定戦)が楽しめる。

だが、4年ごとに夏に誰もが興奮するスポーツイベントと言えば、オリンピックだ。次回の夏季大会は東京でまもなく開催される。今回のオリンピックから開催される新たなスポーツ種目も楽しみにしたいところだが、オリンピックでアスリート達が魅せるスーパープレイも楽しみだ。さて、夏季大会はどんなものになるだろうか。

バスケットボール種目に、追加された新種目

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Via Getty Images
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バスケットボールは、オリンピック夏季大会でずっと行われていた種目だ。1992年から、アメリカはバスケットボール界でも最高のプロ選手をオリンピックに送り込むようになり、以来、ずっと優勝を手にしている。しかしながら、スペインやアルゼンチンなどヨーロッパのチームも正確なシュート率やチームプレーでその差を埋めつつある。

だが、今夏季大会のバスケットボールは少し違う。というのも、今回から3X3(公園などで手軽に親しまれている3人制バスケットボール)が追加されたのだ。通常の5人制バスケットボールよりも、ストリート発の競技らしく、音楽ライブに足を運んだような雰囲気が味わえるのも魅力だ。

開催都市、東京は犯罪率も低く安全面での懸念は少ない

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Stanislav Kogiku/SOPA Images/LightRocket via Getty Images
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オリンピックは常に主要都市で開催されるが、都市によってその安全性は異なる。前回はリオデジャネイロで開催されたが、犯罪率は高いことで知られている。アスリートだけでなく、試合を観に来る旅行者の安全性も懸念されたのは記憶に新しい。

だが、こうした懸念は今回は繰り返されない。今回は日本は東京で開催されるからだ。東京は、世界でも最も安全な大都市の1つと考えられている。

賛否両論だった会場のデザイン

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Picture Via Culture Trip Twitter Account
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オリンピックの開催都市もしくはその周辺には、たいていの場合、特定のスポーツ種目を開催するための会場を建設する必要がある。東京では以前、1964年にオリンピックが開催されたため、今回も使用できる会場もあるが、他の競技種目のために新たに数件の会場を建設しなければならなかった。

日本政府が最初に建設しようとしていた会場のデザインは、まるでカメのようだと批判された。そして、そのデザインやコストがかかりすぎているとして、当時の安倍晋三首相が介入し、プロジェクトを中断した経緯がある。

日本が誇る最先端技術

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ERIC BARADAT/AFP via Getty Images
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今となっては過去のものだが、かつての万国博覧会では、世界各国それぞれが最先端技術を披露していた。最後に開かれた万博は1984年、ルイジアナ州で行われた。

一方、オリンピックは世界各国がそれぞれ努力を続けてきたアスリート達を披露できる。今回のオリンピックも例外ではない。だが、今回の東京オリンピックで注目されているものには、無人自動車や顔認証機能、手荷物運搬ロボット、拡張セキュリティネットワークもある。

東京、いつもよりも混み合うことが予測される

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Frédéric Soltan/Corbis via Getty Images
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オリンピック、特に夏季大会はたいてい主要都市で開催されるが、今回の開催都市、東京では問題が生じそうだ。アスリートや関係者、さらには観客が簡単に会場に行くことができなければ開催者にとっては成功とは言えないからだ。

東京は人が多く、混雑していることで知られている。バスや地下鉄などの公共交通機関も混み合うだろう。こうした問題に対処するためにも、日本政府はリモートワークを推奨し、有名な築地市場も移動させた、と言われている。

東京、他の都市をおさえて開催国の権利を勝ち取る

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SEBASTIEN FEVAL/AFP via Getty Images
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オリンピックがどこの国で開催されるのかについては、何年も前に決められる。そして、開催国となるのは決して容易なことではない。候補国を削減する長い長いプロセスを経て、最終的にIOC(国際オリンピック委員会)により投票が行われる。

今回、日本(東京)と開催国の権利を賭けて競争したのは、イスタンブールとマドリードだった。トルコはオリンピックを開催したことがなく、これが4度目の挑戦だった。マドリードも1972年、2012年、2016年と何度も挑戦している。

水泳競技、メダル獲得のチャンス

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Maddie Meyer/Getty Images
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1996年のアトランタ五輪、これがマイケル・フェルプスが初めて出場したオリンピック大会だった。以降20年間にわたり、23個の金メダルを含む合計28個のメダルを獲得し、引退した。

フェルプスは最後の出場となった2016年リオデジャネイロ大会にて、5個の金メダルと1個の銀メダルを獲得している。フェルプスが引退し、出場しない今回の水泳では、他の選手にもチャンスがあるということだ。アメリカの水泳選手の中でもケーレブ・ドレッセルとチェース・ケイリシュらに期待が高まっている。

今回でオリンピック開催は2度目

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KEYSTONE-FRANCE/Gamma-Rapho via Getty Images
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オリンピック開催国となる機会を得るのは決して容易ではない。東京のような巨大都市でさえ、1964年に開催して以降、今回オリンピック開催国となるための順番を待たなければならなかった。

東京は元々1940年に夏季大会を開催する予定となっていた。だが、国際オリンピック委員会は、第二次世界大戦中に日本軍が中国に侵攻したことから、開催国の権利をはく奪した(物資や兵士を取られる軍部の反対により、日本政府がその実施を返上したとも)。

回収された貴金属(メタル)から作られたリサイクル・メダル

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Kevin C. Cox/Getty Images
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ゴールド、シルバー、ブロンズ(青銅)はもちろん、貴金属だ。そして、勝者となったアスリートの首にかけるメダルは、こうした貴金属で作られている。だが、今回からメダルもこれまでとは少し異なるようだ。

日本政府は国民に広く呼びかけ、古くなったりして使わなくなった携帯電話やパソコンを回収し、これらに使われていた少量の貴金属を集めた。そして、集めた小さな欠片のような貴金属から、今回のオリンピックで授与するメダルを作ったのだ。

陸上競技で金メダル獲得のチャンスが…

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Andy Lyons/Getty Images
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時にオリンピックでは、いや、実際にはしばしばあるが、さまざまな競技で勝利をもぎとる選手がいる。2008年の北京オリンピック以降ずっと金メダルを獲得していたのは、ジャマイカの選手ウサイン・ボルトだ。

ボルトは2008年、2012年、2016年の100メートル走と200メートル走に出場し、金メダルを獲得している。だが、ボルトが引退した今、他の有望な選手に金メダル獲得のチャンスがある。アメリカのジャスティン・ガトリンやまだ21歳のクリスチャン・コールマンに期待が寄せられている。

オリンピック開催は決して安くない

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STR/JIJI PRESS/AFP via Getty Images
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オリンピック開催にはかなりのコストが伴う。日本は当初、7,300億円と見積もっていたが、後には7,500億円と増加している。さらに、こうした見積りは後におよそ2.2兆円近くにまで膨れ上がっている。

こうした金額は本当にすごい額だが、オリンピック開催にかかる金額としては最も高額というわけではない。というのも、2008年の北京オリンピックでおよそ4.4兆円が費やされたためだ。さらに、最も高額だったオリンピックは、2014年にソチで開催されたもので、なんと5.5兆円と推定されている。

アメリカ女子サッカーチーム、男子チームよりももっとワクワクする試合

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Ira L. Black/Corbis via Getty Images
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アメリカの女子サッカーチームは、ワールドカップで何度も優勝している絶対王者だ。しかし2016年のオリンピックでは金メダルを逃しており、今回こそ、と優勝を狙っている。

一方、男子サッカーチームは苦しい戦いを強いられている。ワールドカップの出場資格さえ、なかなかつかめていないほどだ。アメリカの男子サッカーチームが最後にメダルを獲得したのは1904年にまでさかのぼる。

スケートボードも正式種目に追加

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Alexandre Schneider/Getty Images
Alexandre Schneider/Getty Images

冬季オリンピックでは長い間、冬季にしかできないハーフパイプのようなスノーボードなどの競技が行われてきた。そして、最近の冬季オリンピックでのスター選手と言えば、ショーン・ホワイトだろう。赤い髪の毛から「The Flying Tomato(空飛ぶトマト)」の愛称で親しまれているが、今回の夏季オリンピックではスケートボードが追加種目となったため、出場するのかが注目の的となっていた。

ショーンがすごいのは雪の上だけでなく、実はスケートボーダーとしても優秀なのだ。空飛ぶトマトが新たな競技でメダルを取れるかどうかは分からないが、多くの人が注目することは間違いない。

常勝国ロシア、今回のオリンピックこそ

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Alexei NikolskyTASS via Getty Images
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これまでのオリンピックで、ロシアは常にさまざまな競技でメダル争いに関わり、多くのメダルを獲得し、それを誇りにしている。近代オリンピック以降、ほとんどの大会においてロシアはアメリカに次ぎ、メダル獲得数は2位だ。

だが2016年、ロシアは1つもメダルを取れなかった。しかも、2014年のソチ冬季オリンピックでは、多数の選手が違法薬物を使用していたということで批判を受けている。

アメリカ女子体操チームが魅せる

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Emma McIntyre/Getty Images
Emma McIntyre/Getty Images

女子体操競技は常に高く期待されている。そして過去30年ほどの間、アメリカの女子体操チームは常にメダルを争っている。さらに、2016年のオリンピックでは、団体総合で金メダルを獲得している。

今回もシモーネ・バイルズは出場するだろうが、金メダルを獲得したチームのほとんどの選手が引退している。これは、新しい世代の若い女性体操選手にとって、世界に名を知らしめすチャンスとなるだろう!

新種目はスケートボードだけではない

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Tommaso Boddi/Getty Images for National Geographic
Tommaso Boddi/Getty Images for National Geographic

新しい競技種目はオリンピックに新しいワクワクをもたらすだけでなく、新たな観客層を惹きつける。新種目として加わったスケートボードや3X3バスケットボールばかりがよく話題になっているが、新種目は他にもある。

サーフィンも新種目に加わり、アメリカの代表選手コロヘ・アンディーノに金メダル獲得の期待が高まっている。スポーツクライミングも新たに加わった。かの有名なアレックス・オノルドは惜しくも出場資格を逃したが、アメリカ中が代表選手に期待を寄せている。

野球・ソフトボールも再び競技種目に

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Jonathan Ferrey/Getty Images
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アメリカはこれまで野球、ソフトボールどちらの種目でも素晴らしい成績を残している。もちろん、これらがアメリカ発祥のスポーツだということも関係しているだろう。だが、アジアやラテンアメリカのチームも強く、激戦となることは必至だ。

この2つの種目が最後にオリンピックで行われたのは2008年のことだった。他の国々はプロ選手を送り込んでくるだろうが、アメリカはプロ選手を選出していない。だが、未来のスター選手を発掘する良い機会となるだろう。

ケイティ・レデッキー、今回もメダルを狙う

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Maddie Meyer/Getty Images
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どのオリンピックでもスター選手に注目が集まり、人気が出る。2016年のオリンピックではアメリカ代表水泳選手のケイティ・レデッキーが新たなスーパースターとなった。当時弱冠19歳にして、北京での4つの金メダルを含む、5つのメダルを獲得している。

この大会でもケイティは出場する。20代前半となり、水泳選手としてのキャリアを考えても全盛期だと言える。今回の東京オリンピックでも金メダル獲得への期待が高まっている。ケイティはアメリカ中の期待を背負い、今回も金メダルを獲得しようと努力している。

シモーネ・バイルズ、今回の大会でも要注目

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Bob Levey/Getty Images
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北京ではひときわ輝いたスター選手がたくさんいた。だが、いつだってオリンピックで最も注目を集めているのは女子の体操競技だ。中でも、シモーネ・バイルズは2016年のオリンピックで団体、個人総合、跳馬、床で金メダルを獲得し、4冠を達成し、圧倒的な強さを見せた。

世界にその名を知らしめただけでなく、当時、バイルズは弱冠19歳にしてこれだけの偉業を達成したのだ。さらに、バイルズの快進撃は始まったばかりということも忘れてはならない。今回の大会でもメダルを獲得するだろうと期待されている注目選手だ。

2020年東京、2024年パリ、2028年ロサンゼルス

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FABRICE COFFRINI/AFP via Getty Images
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オリンピックは4年ごとに開催されるスポーツイベントだ。つまり、10年間の間に2回夏季大会が開催されるということになる。もちろん、その間に冬季オリンピックも開かれるのだが、夏季大会ほどファンを惹きつけるものもない。

今回のオリンピック大会は東京で行われる。次回2024年、さらには2028年の開催都市まで決まっている。2024年には舞台はヨーロッパ、パリで開催され、2028年にはアメリカはロサンゼルスに戻って開催される予定だ。