自分の庭に穴を掘っただけで、近所で話題になった男のその理由とは?

郊外の多くの地域では、近所の人が自分の家や持ち物に、必要以上に感心を持ってくることがある。中には、その状況を逆手にとって楽しむ人もいるようだ。それが一番素敵な緑の芝生でも、一番大きな庭でも、最新の高級おもちゃでも、隣人がお互いを出し抜こうとする光景は珍しくない。しかし、ウェイン・マーティンが裏庭に巨大な穴を掘って、新しい何かを始めようとしたとき、近所の人たちは最初、彼は気が狂ったのだと思った。しかし、その何かが完成した時、隣人たちは彼に嫉妬の眼差しを送らずにはいられなかったのだ。

穴を掘る

Man on a tractor
PIERO CRUCIATTI/AFP via Getty Images
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近所の誰かが自分の庭に巨大な穴を掘り始めると、ほとんどの人はプールでも設置するのだろうと考えるかもしれない。

ウェイン・マーティンは、彼の庭を深く掘るため、重機を使用して穴掘りを開始した。その行為を始めてからすぐに、彼の隣人の何人かが興味を示してきた。それは明らかにプールを設置するための庭ではなさそうだったからだ。

大きなコンテナーを手に入れたかった

Collection of shipping containers
Wang Dongming/China News Service via Getty Images
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彼のプロジェクトを完成させるには、長さ6mの輸送コンテナを購入する必要があった。幸いにも、そのコンテナーは、お得な価格でオンラインで見つけることができた。

このサイズのコンテナーなかなか値が張るのですが、なんとか彼の予算内に収めることが出来たのだ。彼のプロジェクトには、まだ果てしない道のりが残っていたけれど、重要となる最初の段階をクリアしただけでも胸が高なった。

試行錯誤し、理想のものに近づける

Girls by a shipping container
Dina Rudick/The Boston Globe via Getty Images
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ウェインのプロジェクトに効果的に輸送用コンテナを使用するために、ウェインは内側からも扉を開けるようにしながら、全体が密閉されているような空間を作る必要があった。ウェインは、ほとんどのコンテナに設置されている巨大な二重扉を取り外し、単一のスイングドアを追加した。

これは彼が計画しているプランの中でもかなり重要な完全な気密性を保ち、漏れの可能性がないことを示していた。また、彼が取り付けたドアが内側にスイングして外に出ないことも重要だった。

ピッタリとはまるサイズに

Tractor digging a hole
Education Images/Universal Images Group via Getty Images
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ウェインのプロジェクトが失敗するかもしれない理由の一つに、6mの金属製コンテナにぴったりの穴が掘れるかという課題があった。これに失敗すると彼の時間だけでなく、貴重なお金と資源を犠牲にすることになる。

そんなことが起こらないように、彼は慎重にだけども確実に穴を掘り続けた。そして、彼のコンテナの高さよりも深い穴を無事に掘り終えることに成功したのだった。

砂利を敷き詰める

Tractor and gravel
Kirill KukhmarTASS via Getty Images
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安全のために必要以上に大きく穴を掘ることに加えて、コンテナの下にはエンドウ豆の形をした砂利を底に敷き詰めた。こうすることには、いくつかの理由がある。

例えば、コンテナを置くために水平な表面を保ったり、雨が降っても底が大きな泥の穴にならないように水はけをよくしたのだ。ここまでくると彼の隣人の多くの注意を引く事態となっていた。彼は防空壕を作っていたのだろうか、それとも全く別のもの?

自分の力だけで全てをやるのは不可能

Crane lifting a shipping container
Chau Doan/LightRocket via Getty Images
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ウェインのプロジェクトは、彼自身のオリジナルアイデアで、ほとんどの作業を自分で行う予定だったにもかかわらず、何度か手を貸りるためにプロを雇う必要があった。

その一つが、空の輸送用コンテナを地面から持ち上げて穴に入れるためのクレーンが必要な作業だった。この作業は流石に専門家に頼まないと、何か失敗が起きてからでは取り返しのつかないことになるからだ。

完璧なフィット感

Picture of the container going in the hole
Facts Verse/YouTube
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幸いにも、庭の穴の中にすっぽりと収まるように、コンテナの周りにいくつかの余分なスペースを作ったのは、良いアイデアだった。彼は、深さと横幅に無理がないように、彼は側面に余分な60cmほどの幅を作っていたのだ。

コンテナがようやく穴の中に入ったので、ここからウェインはプロジェクトのより複雑な側面に取り掛かることができる。もちろん、隣人たちはまだ彼が何をするのか分からず、頭を掻いていた。

排水処理

Picture of a sump pump
Facts Verse/YouTube
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ウェインは、サンプポンプという、閉鎖された空間から水を排出することができる配管機器を設置した。これらは通常、地下室や地上から水を排除する必要がある時に設置する。

この装置のほとんどは、不運な洪水などの際の予防措置だ。この配管システムが地面の下の水を素早く吸い上げるので、浸水するのを防ぐのだ。

地下に繋がる道が必要

Picture of stairs
Facts Verse/YouTube
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地下に貯蔵庫を設置しようとしている場合、たいてい、そこへ繋がる通路が必要となる。ウェインは貯蔵庫に続くコンクリートの階段を作り、階段の最上段が貯蔵庫の高さと同じになるようにした。

もしかしたら、多くの人はもっとシンプルな通路、たとえばハシゴや消防署にある滑り棒の方を好むのかもしれないが、こうしてウェインは地中に貯蔵庫を埋め、コンクリートの階段を完成させた。外側の主な作業を終え、次に内装の作業に移ろうとしていた。

支えるものを用意するのは簡単なことではなかった

Beams against container
Facts Verse/YouTube
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ウェインは、写真のように、2本のI形梁を設置し、貯蔵庫ができるだけ安定するようにした。これは後に賢明な判断だったとも言えるだろう。6mもあるコンテナはちょっとやそっとでは動かないと思うかもしれない。だが、地面はちょっとしたことで傾き、貯蔵庫のバランスが簡単に崩れてしまうこともあるのだ。

この2本の梁には他にも目的があった。貯蔵庫を支えるだけでなく、ウェインの作ろうとしている地下貯蔵庫の外装にフレームとしてアクセントを加える機能だ。

屋根に込められた可能性

Wayne building a roof
Facts Verse/YouTube
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地下に貯蔵庫を設置するときに、注意して屋根を固定しなければならないなどとは考えも及ばなかったが、ウェインは屋根を支えるため、貯蔵庫の上にさらに骨組みをした。これでなぜはじめにI形梁を組んでおいたのかお分かりだろう。

こうすることで、残りの作業がどんなものかが明らかになる。ウェインは貯蔵庫の周りも余裕をみて掘っていたため、この作業を完成させると、この貯蔵庫を埋めた部分は完全に庭の一部となるだろう。

それは屋根ではなかった

Woman on roof
Roland Vermeulen/Pinterest
Roland Vermeulen/Pinterest

屋根が地面の下にあるなどとはなかなか思いもよらないことではあるが、これこそ正に彼の計画したことだった。ウェインは重いシートメタルを枠組みに敷設していった。これで人や犬でさえも上に乗れるほどの強度ができた。

明らかに、これは屋根工事の最初の取りかかりのようだったが、これは計画がどのようなものかを示すヒントとなったことだろう。外装がほぼ最終形態となってきたため、貯蔵庫の内装がどのようになるのか見ていこう。結局のところ、貯蔵庫の中には何を入れるつもりなのだろうか。

私たちが想像するような玄関ではなかった

Picture of the entrance
Facts Verse/YouTube
Facts Verse/YouTube

すでに述べたように、貯蔵庫の唯一の出入口は階段だ。だが、ウェインは一般的な入り口では満足できないようだった。屋根工事がすべて終わり、屋根がしっかりと取り付けられた後、ウェインは貯蔵庫への通路となる階段の仕上げに取りかかる。

ウェインは屋根の高さから穴を開けたまま、鉄筋を組み、まずはしっかりと支えがあるようにした。この作業はプロジェクト全体から考えると、必要ないのではないかと思われるかもしれない。通路となる階段をシンプルなものにすれば、これら一切の工事は必要ないのではなかろうか。なぜわざわざここまでするのだろう。それは、やるからには思い切りやろうとウェインがしているからだ。

ブッロクの役割り

Man working with cinder blocks
Robert Alexander/Getty Images
Robert Alexander/Getty Images

どうやらウェインは安全性をかなり重視しているようだ。貯蔵庫が地下でも安全で、なおかつしっかりと固定されていることには、最新の注意を払った。ウェインは、これらの基準をぶらさないようにした。

プロジェクトも終盤だろうが、これだけを見ると、まるで簡易的な防空壕のようにも見える。だが、ウェインはずっと防空壕を作っていた訳ではない。それとも地下の貯蔵庫には何の目的があるのだろうか。

更に必要な機能を追加していく

Picture of an air vent
Smith Collection/Gado/Getty Images
Smith Collection/Gado/Getty Images

水が土壌を介してフィルタリングすることができるようにサンプポンプをインストールする上で、通気口を追加する必要があると考えた。この方法で、ドアが閉じていた場合でも、中の空気が循環できるようになる。

新鮮な空気がなければ、コンテナは役に立たないので前面と背面に30cmの通気口を2つ追加たのだ。彼のプロジェクトは順調だ。

コンクリートを流し込む

Men working with concrete
David L. Ryan/The Boston Globe via Getty Images
David L. Ryan/The Boston Globe via Getty Images

ウェインは地下プロジェクトの作業に必要な仕事をいくつかこなしていたが、コンクリートの注入という大きな仕事はまだ残っていた。このステップは、すべてのものが所定の場所に収まり、彼のハードワークのすべてを保護することを保証する作業だ。

これらの作業をきちんと行わないと、穴やコンテナがぐらつき、雨や雪の影響を簡単に受けてしまうのだ。ウェインは、側面と屋根に慎重にコンクリートを流し込んだ。

コンクリートの役割とは

Men pouring concrete
Ashley Cooper/Construction Photography/Avalon/Getty Images
Ashley Cooper/Construction Photography/Avalon/Getty Images

仕事を得るためには、ほとんどの人は、構造物を頑丈にするために多くのコンクリートを準備する必要があると思うだろう。

しかし、彼は安全で貯蔵庫が破損しないことを確認するために、輸送用コンテナの上に15cmほどのコンクリートを穿孔した。これで彼の貯蔵庫は、どんな自然災害にも対応できるようになった。

ブッロクを積み上げる

Picture of cinder blocks
Damian Gillie/Construction Photography/Avalon/Getty Images
Damian Gillie/Construction Photography/Avalon/Getty Images

コンクリートの養生が済むと、ウェインは基礎に戻り、通路周りの鉄筋にさらに軽量コンクリートブロックを積み上げていった。明らかに、ウェインは通路にこだわり、さらに頑丈にしたいようだった。

貯蔵庫の唯一の外部との接点となるのが通路であるため、より頑丈であればあるほど良いと思われた。扉に至っては、これから数年間もの使用に耐えなければならないため、どんな方法にせよ、悪天候や動物の侵入などを防げるものが良い。さて、ついに外構工事が完成したため、この階段の通路をおり、中がどのようになっているのかを見ることができる。

支柱を慎重に外す

Man carrying a beam
Gabe Souza/Portland Portland Press Herald via Getty Images
Gabe Souza/Portland Portland Press Herald via Getty Images

これまでにも何度も繰り返しているように、こうしたプロジェクトを実行しているときに重要なのは、安全性だ。貯蔵庫を安全で頑丈にするための工程をはしょり、必要な予防策を講じないのは本末転倒だと言える。それに、これだけの時間とお金をかけているときには、手っ取り早い方法をとっても何の良い結果ももたらさない。

そのため、コンクリートを養生した後、ウェインはやっと屋根を支えていた支持梁を取り外した。軽量コンクリートブロックは外観上を良くするためだけのものに見えるが、実際には貯蔵庫の基礎を成していたのだ。

土をかける

Picture of a hole in the ground
Facts Verse/YouTube
Facts Verse/YouTube

土のくぼみの真ん中に貯蔵庫があるという状態だけは避けたいものだ。そこでウェインは上質な土を運び込み、入り口の周りにその土を敷き詰めた。これはつまり、全ての作業を終えた後に、植物を周りに植えることもできるということだ。植物を植えれば、見た目も裏庭の他の部分とよくなじむことだろう。

この写真からもお分かりのように、プロジェクトの最終形態はそこに大きい穴が開いているようにさえ見えない。これを見ただけで、その地中に貯蔵庫があるなどと考える人もいないだろう。

いよいよ内部へ進入!

Picture of a wine cellar
Roberto Machado Noa/LightRocket via Getty Images
Roberto Machado Noa/LightRocket via Getty Images

この貯蔵庫の目的について、多くの人が多くのアイディアを検討しただろうが、果たして何人の人が正解しただろうか。そう、この貯蔵庫がワインセラーになるとは予想外だった。しかし考えれば考えるほど、これには納得がいく。

ウェインはかなりのワイン通で、ワインやその他のアルコールの保存について知っている人なら誰でも知っていることだが、アルコールを保存するには冷涼で管理された環境の中で地下に保管するのが最適だという。しかし、ウェインが貯蔵庫を作るのに苦労したのは、それだけの理由だったのだろうか?

ワインクーラーとしてだけではない

Inside the wine cellar
watchJojo/YouTube
watchJojo/YouTube

このように大きなコンテナの良いところは、これが様々な用途に使えるという点だ。この写真からも、まだ何かを保管できるスペースがたくさんあることが分かるだろう。そのため、ウェインが計画していたようにワインを保管することもできれば、その時期以外には使わないクリスマスなど季節ものの飾りや、災害時に備えて保存のきく食料品を保管しておくこともできる。

何か天災が起こったとしよう。ウェインにはこの貯蔵庫があるため、数時間とは言わず、数日でもここに避難することができる。そして、この貯蔵庫の良いところは、なにせ地下に埋められているため、裏庭のスペースをまったく取らないことだ。

ウェインの設計図は私たちも見ることができる

Picture of the blueprints
soolide/Pinterest
soolide/Pinterest

ウェインのプロジェクトの中で最も興味深いのは、少しの費用とリソースさえあれば、誰にでも自分で作れるという点だ。ウェインは自分だけの秘密にせずに、世界中の人々に対し、この貯蔵庫をどうやって作るのかまでの工程をすべて公開している。

ウェインはコンテナの仕様についても公開し、もしこれを自分で作ろうとする人がいるなら何に細心の注意を払わなければならないかについてもメモで記している。

他の人にもアドバイスを

Picture of Wayne
Facts Verse/YouTube
Facts Verse/YouTube

設計図と寸法を公開するとともに、ウェインは自分の地下壕を作ろうと考えている人たちにアドバイスをすることにした。

誰もが考えるかもしれない彼の提案の一つは、事故を防ぐために階段に手すりを追加することだった。また、雨や雪がドアの前に直接降ってこないように、入り口から少し張り出した部分を作ることもアドバイスしている。

貯蔵庫の活用はウェインだけではない

Picture of a man at a bunker
Joe Raedle/Getty Images
Joe Raedle/Getty Images

ウェインは貴重なワインを保管するために自分の貯蔵庫を使ったかもしれないが、冷戦時代にはアメリカ人が自分の貯蔵庫を持つことは珍しくなかった。当時は戦闘はなかったものの、核戦争の脅威から、食料や水を貯蔵し、爆撃の可能性から身を守るための防空壕や安全な地下室を自作していた。

しかし、この間、これらのほとんどがあまり頑丈ではなかった。現在では、多くの人がより安全性を求めてこれらの地下室を建設している。

人々は貯蔵庫を買い取っている

Interior of a bunker
Gary Friedman/Los Angeles Times via Getty Images
Gary Friedman/Los Angeles Times via Getty Images

2017年になると、さまざまな種類の貯蔵庫を建設する企業は、これまで以上に需要があることを実感した。これは、アメリカがかなりリスクの高い外交関係に巻き込まれつつあることを感じ、最悪の事態に備えたいと考える人がいたからだろう。

ライジング・バンカーズは、テキサス州のクライド・スコット氏が所有する、こうした新たな成功を収めている地下室を建設する会社の一つだ。2016年から2017年の間に、彼の売上は、驚くことに400パーセントも増加したと彼は説明している。

かかった費用は?

Picture of the bunker
Facts Vers/YouTube
Facts Vers/YouTube

結局、ウェインのプロジェクトは高くついたのだが、それでも皆さんが思うよりは安く収まったと言えるだろう。合計で、ウェインはこの自作貯蔵庫に1.25万ドル(日本円で約130万円)を費やしたのだが、それでもこれはかなり安く作れた方だと言えるだろう。

ウェインはほとんどの作業を自身でやったと述べている。さらに、ウェインはトラクターを所有していることから、穴を掘ったり、土を周りに敷き詰めたりする作業のときには助かったことだろう。これは貯蔵庫を作る上で、必要なリソースがある場合の作り方だが、貯蔵室施工会社に依頼して、作ってもらうのもいいだろう。